特定非営利活動法人 愛知県理学療法学会

第31回
愛知県理学療法学術大会

大会長あいさつ

 「理学療法士及び作業療法士法」第2条に見るように、私たち理学療法士は“既に身体に障がいを持つ者”に対峙することが強く求められてきました。そのため、理学療法士という社会資源が「予防」に向けられることは少なかったように思います。
 理学療法士が公的に「予防」に目覚めたのは、2003年に制定された健康増進法が大きく影響していると思われます。さらに2013年には、介護予防事業において転倒予防などを目的として身体に障がいがない者に対しても、診療の補助に該当しない範囲の業務を行うことができるようになりました(厚生労働省医政局医事課長通知)。
 理学療法士が我が国に誕生して56年を迎えました。この間、社会は大きく変わり、私たち理学療法士が社会から求められる姿も同様に変化しています。具体的には、個人に目を向けると健康で豊かな100年人生の達成、また社会全体では逼迫する社会保障費の削減などに理学療法士がこれまでよりも「予防」にかかわりを持つこととが求められています。2015年には第1回日本予防理学療法学術集会も開催され、私たち理学療法士は今後さらに「予防」を意識し、それに強くかかわりを持っていくことでしょう。
 そこで、第31回となる愛知県理学療法学術大会は「理学療法士による予防最前線」をテーマとして開催したいと思います。本学術大会では生活習慣病、高齢者の転倒、スポーツ障害の「予防」について研究・臨床でご活躍の先生方に登壇いただいき、特別公演と教育講演を開催します。また臨床、研究、行政の各場で「予防」に取り組んでいる先生方によるパネルディスカッションを企画しています。会員諸氏からは「予防」をテーマとする主題演題、また一般演題も広く募集いたします。一言申し添えますと、本学術大会は若手の方々の積極的な発表を応援しています。もちろん経験年数を問わず、皆様の日ごろの研究成果をぜひ、この場で発表いただき、知識、技術などを共有し、疑問点を解決できる学術大会にしたいと考えています。
 本学術大会の開催日は2023年5月14日(日)、会場は名古屋コンベンションホール&Hybridスタジオです。初めて利用する会場のため、行き届かないことがあるかもしれませんが運営スタッフ一同、会員諸氏のご参加を心からお待ちしています。

對馬 明
第31回愛知県理学療法学術大会
大会長 對馬 明

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